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10人の仲間で作り上げた絵本を発表する時間がやってきました。
新しい制作方法を指導した「童話先生」の土居安子さんが「素晴らしい作品ができました。自分の考えが物語に取り入れられなかったり、譲ったりしたこともあったと思います。でも、みんなで話し合って作った過程に価値があります。帰国したら新しい自分自身の物語を紡いでください」とあいさつしました。
子ども10人とグループリーダーがステージに上がり、全部で10作品が発表されます。子どもたちは自分の絵と文書が載ったページがスクリーンに映し出されると、元気良く、はっきりと文章を読み上げていました。
破壊された自然を取り戻す旅に出て、悪人の心を変える薬を手に入れる冒険の話▽村人と仲良くなりたいヘビが、ヒマワリを咲かせて村人を招待する話▽鬼にいじめられている花の妖精を助けたことがきっかけで、男の子と女の子が仲直りして親友になる話――といった、友情や勇気、助け合いの大切さをテーマにした作品や妖精が登場するファンタジーなお話など、いずれもグループの個性があふれていました。地元の山本信治・天童市長や田宮栄佐美・河北町長ら来賓の間からも大きな拍手が起きました。
韓国の金荷那(キム・ハナ)先生は「本当に感動的でした。一生懸命発表している姿も印象的でした」と感想を述べ、中国の肖思萌(ショウ・スメン)先生は「たくさん努力されたと思います。物語を作ることで想像力が鍛えられ、集中力が高められた」と講評しました。童話交流事業実行委員会の事務局長、泉健太衆議院議員は「妖精が出てきたり、ヒマワリなど実際に見たものを物語に取り入れたりと想像力が豊かで、どれも素晴らしい作品で感動しました」と賞賛しました。
中国の卜小芪(ブ・ショウチ)さん(6年)は「困難があってもあきらめずに乗り越えようと努力した結果、私たちの絵本が完成した。足らないところもたくさんあるけど、これは私たちの、世界にたった一つしかない絵本です」と胸を張りました。韓国の林希眞(イム・ヒジ)さん(6年)は「童話1冊に中国語、日本語、韓国語が全部入っていて、それぞれの特性も生かしたいろいろな絵も入った自分だけの絵本ができた」。鈴木心晴(こはる)さん(宮城県、6年)は「協力して一つの絵本を作り上げた自信は、これから困難にぶつかった時などに私を励ましてくれると思います」と話しました。
部屋に戻った子どもたちは絵本発表会をやり終えた満足感や興奮に、「明日でお別れ」という気持ちが加わり、夜になっても元気いっぱいです。連絡先を交換したり、Tシャツに名前を書き合ったりして、遅くまで楽しそうに話していました。
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